「ラフィット」という名を聞けば、世界で最も名高いワインのひとつを思い浮かべる人は多いでしょう。けれども、その長い名声を、ひとりの創業者が築いたわけではありません。 シャトー・ラフィット・ロートシルトの歩みをたどると、目に入るのは華やかな称号や高価なボトルだけではありません。 畑をまとまりある葡萄園へ変えた人、宮廷や国外へ名を届けた人、すでに高い評価を得ていた土地を買い受けた人、戦争で傷んだ畑を立て直した人、そして気候が変わる時代に、数十年先の葡萄樹を思い描く人がいます。 もちろん、歴史に名が残りやすいのは ...